販売戦略としてのオムニチャネル化が求められます

July 14, 2016

一定規模以上の小売業を営む企業にとって、インターネットをどう活用していくかが生き残るための重要な鍵でした。インターネット黎明期には、店舗紹介ホームページをいち早く開設した企業が優位に立っていたものです。ECサイトと実店舗対立の時代を経て、現在では双方がシームレスに融合されたオムニチャネルの時代へと移行しつつあります。実際に小売業でも勝ち組と呼ばれる企業の多くが、実店舗とECサイトの垣根を取り払うことに成功しています。店舗のポイントやクーポンがECサイトでの購入にも使えるケースなどはその1つです。

近年スマートフォンの普及によって、消費者の購買行動は大きく変わりました。スマートフォンさえあれば、いつどこにいてもインターネット経由で買物ができます。実店舗で商品の実物を確認しておきながら、その場でECサイトに注文をするといった行動はその代表的な例です。SNSの利用拡大が状況をますます複雑化させています。口コミ情報が瞬く間にネット上で拡散するようになったため、店側でも話題商品の把握が欠かせません。このような顧客行動の変化に対応するためには、リアル店舗とネット空間との接続方法も問われるのです。

前述のオムニチャネルは、こうした状況の変化に対応していくための生き残り戦略です。単なる実店舗とECサイトの融合にとどまらず、スマートフォン利用やSNSでの情報拡散までを視野に入れた統合プラットフォームが求められます。カタログ通販やテレビショッピングを展開してきた企業でも、生き残るためにはインターネット戦略が欠かせないのです。販売のオムニチャネル化を実現させるためには、在庫管理や顧客管理の統合またはシステム連携も不可欠です。高度なITを駆使することで困難な販売戦略も現実味を帯びてくるのです。

ITベンダー側でもこの新しい動向にいち早く着目し、オムニチャネルを実現させる統合プラットフォームを製品化しています。実店舗と自社ECサイトのシームレス統合でポイントやクーポンを共通化するのは基本中の基本です。スマートフォン向けのアプリ開発からSNSでの口コミ情報拡散技術までが販売戦略として想定されます。マーケティング手法としてのオムニチャネル化を実現できれば、小売業界の勝ち組として生き残る道も開けます。まずはITに長けたベンダーをビジネスパートナーに選ぶことから販売戦略はスタートするのです。